こんにちは。レトリバのリサーチャーの木村です。10/16(水)のRetrieva Engineer Casual TalkでRandom Featuresについて発表しました。これはそのフォローアップ記事になります。
動画はこちらです。
Random Features 〜Shift invariant kernelからGraph kernelまで〜 - Retrieva Engineer Casual Talk vol.3
スライドはこちらです。
カーネル法はデータ数について
の計算量を必要とし、データ数が増えると直接用いることが困難であるという問題があります。
この問題に対し、カーネル関数を近似的に高速計算するための手法の一つとしてRandom Featuresがあります。
Random Featuresでは内積の期待値がカーネル関数値と一致するような特徴ベクトルを得ることが目的です。
このようにして得られた特徴ベクトルを用いて線形学習を行うことによって、近似的にカーネル関数を用いた非線形学習を高速に行うことができます。
セミナーでは最初に提案されたShift invariantカーネルに対する手法から、文字列、グラフ構造に対する手法まで紹介しました。
私は学生時代カーネル関数を厳密に高速計算するためのアルゴリズムを研究していたこともあり、とても楽しくこのテーマを調査することができました。 近年深層学習の圧倒的な盛り上がりの前にカーネル法の勢いはどちらかというと下火になっていますが、興味深い論文は毎年出てきているのでこれからも動向をチェックしていきたいと思います。