こんにちは。youchanこと大崎 瑶です。レトリバでは製品開発とPoCなどをやっています。
レトリバはRubyKaigi2019のスポンサーとして後援しました。おなじみのキーキャップをノベルティとして提供させていただきましたがみなさん手に取っていただけたでしょうか?
そういうわけでRubyKaigi2019の参加レポートをお送りしたいと思います。
Parties & Services
これはここ数年の傾向ですがパーティーなどスポンサー企業提供のサービスが過熱してます。今回はそれが顕著に出ましたね。これからもエスカレートしつづけるかは分りませんが過去最高のものになりました。RubyKaigiの楽しみの一つでもあります。 個人的に参加したものを中心に紹介します。
ナイトクルーズ
まずは前日のナイトクルーズです。
永和システムマネジメントアジャイル事業部の提供になります。豪華クルーザーを1挺借り切っての豪華なパーティーはこれから始まるRubyKaigiの充実ぶりを予感させるものでした。
屋台
ランチには屋台が登場しました。福岡といえば屋台ということですが、まさか会場に屋台を呼ぶとは大胆です。もちろんスポンサードされているものですので無料です。私は3日間で6つの屋台をコンプリートしました。 株式会社ドリコムの提供でした。
懇親会
オフィシャルパーティーはなんと商店街を借り切ってのパーティーとなりました。これまた大胆な試みです。この様子は地元のテレビでも紹介されたそうです。
コード懇親会
2日目の夜は各企業がスポンサーをしてパーティーをするのが恒例になりました。私は株式会社Speee提供のコード懇親会に参加しました。 コード懇親会はコードを書きながら懇親する会です。様子は参加者のみなさんのフィードバックを見ると分かるでしょう。
Ruby Puzzle
クックパッド株式会社の2人のフルタイムRubyコミッターによるコードパズルです。不完全なコードに任意の文字列を挿入することによって"Hello world"を表示するプログラムを完成させるというものでした。どの問題も1文字だけ挿入して完成させる回答が存在していてそれを最も早く見付けられた人が表彰されました。
実は私も2-2の問題の勝者になりました。;)
Talks
トークの紹介はほんと個人的な趣味で申し訳ありませんという感じなのですが紹介します。
"Ruby for NLP"
いきなり自分のトークですいません。初日はどうしても自分のトークが終るまでは他のトークを聞きに行くことができませんでした。
自然言語処理のチュートリアル的な内容とRubyで自然言語処理をどうやっていくかという話をしました。 チュートリアルのほうで時間を取ってしまって後半がほとんどお話しできなくて申し分けなかったです。 Red Chainerに自然言語処理の機能(word2vec、LSTM)を実装中ということで、LSTMをつかった歌詞の自動生成のデモを行いました。
"RMagick, migrate to ImageMagick 7" by @watson1978
ワトソンさんによるRMagickのマイグレーションの話です。RMagickはImageMagickをRubyから使えるようにするためのライブラリです。RMagickにはメモリリークの問題が数多くあり、扱いに困ったことがあります。そういった問題も含めて直していこうというとても根気のいるプロジェクトです。こういうことに真正面から立ち向かっていく様は凄みすら感じられます。
"All bugfixes are incompatibilities" by @nagachika
Nagachikaさんによる基調講演。ステーブルバージョンのメンテナとして多くのバグフィックスをバックポートしてきて、そして多くの問題に遭遇してきたメンテナならではの話でした。こういう地道だけどすっごい難しい問題をやりつづけていることが本当に凄いと思います。
www.slideshare.net
"RubyData Workshop"
トークではなくRubyDataやRed Data ToolsなどのRubyでデータサイエンスをできるようにしようと頑張っているひとたちによる近況報告です。 去年も同様のワークショップを行ないましたが、報告する人の人数が大分増えています。この調子でRubyでデータサイエンスをできるようにしようとする人が増えたらPythonに追いつける日もくるかもしれませんね。
Lightning Talks: "Make Ruby Differentiable" by @nagachika
2日目の最後のセッションは恒例のライトニングトークです。気になったトークは基調講演もされたNagachikaさんの自動微分の話です。 Rubyで自動微分は夢のある話ですね。 2日目はNagachikaさんに始まりNagachikaさんに終る一日でした。
"Running Ruby On The Apple II" by @PeterQuines
私が最も楽しみにしていたセッションです。なんと本物のApple IIcでRubyを動かそうというものでした。しかもアセンブリ言語で実装したと言うのです!とにかく凄い!
スライド自体、Apple IIcで出力していました!!!
"dRuby 20th anniversary hands-on workshop" by @m_seki
dRubyなんと20周年なんですね!記念のワークショップです。参加したみなさんに実際に手を動かしてdRubyを体験してもらいました。dRubyの凄さをもっともっと多くのひとに体験してもらいたい!
ちなみに私事で申し訳ないのですが、dRubyをブラウザでも使えるようにした、opal-drbというのもあるので、是非ブラウザとサーバー間でもdRuby使ってみてくださいね。
http://www.druby.org/fukuoka2019.pdf
まとめ
今回のRubyKaigiは4トラックもあってどのトークを聴くかとても迷いました。しかし、自分のトークがあったり2日目はRuby puzzleに嵌ったりして、あまりトークを聴いていないという体たらくでした。しかし、RubyKaigiはすべてのトークが動画で公開されるのでまた動画で復習したいと思います。トーク以外にもたくさん楽しみがあるのもRubyKaigiの良いところですね。 来年は松本で開催するそうです。みなさん松本で会いましょう!